この記事は2022年1 月に更新されています。
こんにちは、まれいです 。
国の祝日というのは、歴史的な背景とか、宗教的な背景を理解していないと解らないし、その国の国民になってみないと馴染まないものですよね 。
おそらく、日本に住む外国人もそうなのではないでしょうか。
マレーシアでも暮らし始めると、聞いたことのない休日が沢山あるので驚きます。今回はマレーシアの祝日について記事にしてみました。
皆さんが留学前に読んで、予備知識になればと思います。
1.マレーシアの主な民族とその宗教と暦
マレーシアの民族はざっくり分けると3つ。
①マレー系といくつかの部族を合わせたグループ→イスラム教→ヒジュ ラ暦
②中華系→仏教→太陰暦(旧暦)
③インド系→ヒンドゥー教→ヒンドゥー暦
上の3つの暦をもとにする祝日は、太陽暦のカレンダー上では年ごとに日付や期間が変わります。
2. 2022年の祝日を順番に並べてみた
但し、連邦領クアラルンプールで使う暦を基準にしています。
1月1日 新年
解説:祝日ではない州もあります。日本のように正月三が日の休日はありません。
1月18日 ★タイプーサム
解説:ヒンドゥー教徒のお祭り。バトゥーケーブでは奇祭が見られます。
2月1日 ★チャイニーズニューイヤー
2月2日 ★チャイニーズニューイヤー(2日目)
解説:中国の伝統的新年。華人中心に旧暦のお正月のお祝い。国民の多くは有休とくっつけて、約1週間休みます。それぞれ地元に帰省する人が多く、各地の道路は大渋滞になります。
2月 1日 連邦区記念日
3月 1日 ムハンマド昇天祭
4月3日から5月2日 ★ラマダン
解説:イスラム教の断食月。イスラム教徒は、日中の飲食を禁止されますが、 ショップには日没後の食事が並んでいて結構賑わっています。この時期にしか見かけないお菓子などもあります。
5月1日 メーデー (レイバーデー)
5月3日 ★ハリラヤプアサ
5月4日 ★ハリラヤプアサ (2日目)
解説:1カ月の断食が終わり、イスラム教徒がお祝いをする日。例年は国民の多くは 有休とくっつけて、約1週間休みます。それぞれ地元に帰省する人が多く、各地の道路は大渋滞になります。
5月15日 ★ヴェサックデー (釈迦の誕生日)
6月6日 国王(アゴン)誕生日
解説:第16代 アブドゥラ国王、パハン州出身、2019年1月31日より在位。 同王の任期中は毎年6月第一月曜日が国王誕生日になる。
7月10日★ハリラヤハジ (1日目)
7月11日 ★ハリラヤハジ (2日目)
解説:聖地巡礼祭。イスラム教の巡礼月の終わりを祝う祭日。州によっては2日間休日となります。
7月30日 ★イスラム暦新年
8月31日 国家記念日(ムルデカ)
解説:1957年8月31日にイギリスから独立した記念日です。マレーシアとして成立するのはこれから6年後でした。
9月16日 マレーシアデー
解説: 1963年9月16日、ボルネオのサバ・サワラク両州を含め、マレーシアとして国家を制定した記念日です。
10月9日 ★ムハンマド生誕祭
解説:イスラム教の預言者ムハンマド(マホメット)の生誕を祝う祭日です。
10月 24日 ★ディーパバリ
解説:ヒンドゥー教徒最大のお祭り。光の祭典と言われています。
12月25日 クリスマス
解説:イエス・キリストの降誕日。マレーシアはイスラム教を国の宗教としていますが、多民族が共存しているので、クリスマスシーズンには街はクリスマスのディスプレイで盛り上がります。
3.★年によって日付や期間がかわるもの
年ごとに期間がかわるものに★をつけています。
祝日がかわるのは、太陰暦を基準としていることが関係しています。
その他、記載していませんが、連邦区以外の州ごとに、スルタンの誕生日と州知事の誕生日も祝日となっています。
まとめ
多民族国家マレーシアでは、歴史的記念日と、各民族の宗教的記念日、行政的記念日が祝日となっていることがわかりました 。
人々は互いの宗教、文化、習慣を認め合うことで共存しています。
個人のアイデンティティーが見るからに明確なこともありますが、 例えば、私の友人は華人(中国系住民)だけれど、中国語を話せても漢字の読み書きができない人でした。見た目は華人だけれど、中身は生まれも育ちもマレーシア人。
そう、これがマレーシア人です。
また、両親が違う民族出身の人とかもいて”〇〇系マレーシア人””と単純には分けられないようにみえますが、どの宗教どの生活スタイルに従っていくかで、その個人のアイデンティティーが確立されていくのかなと思いました 。
マレー系、中華系、インド系、先住民系、その他・・・系、それらすべての人々が、互いの違いを認め合い、許容しあいながら、うまく共存してマレーシアという国を作っているのですね。
そして彼らはそういう多様性を持つ自分たちの国を愛しています。どの国からの留学生に対しても同じように興味を持ち、温かく接してくれました。
多民族国家マレーシアの懐の深さに万歳!!